21歳男子大学生の熟女体験

「なあ、お前ら、熟女体験したことあるか?」 大学のサークルの飲み会で、ある先輩が言い出した。
「いや、ないですけど」 「一度でいい、熟女体験はしておけ。
めっちゃいいぞ。
なんなら今から熟女体験しに行くか?池袋にいい店知ってんだ」 何人かは 「いいっすね、行きましょう」 何人かはそう答えた。
僕は答えなかった。
熟女に全く興味がないわけではないし、風俗にだって興味あるけれども、今この場ではダメだ。
同じサークルに気になる女の子がいるからだ。
こんなのに乗っかってしまったら白い目で見られるのは必定。
案の定、既に女子たちはドン引きしている。
飲み会が解散になると、先輩とほとんどの男子たちは同じ方向に消えていった。
僕は駅の方に歩き出した。
「ねえ」 不意に声をかけられた。
気になっている彼女だった。
「行かないの?熟女体験」 やっぱりバッチリ聞こえていたようだ。
「行かないよ。
熟女なんて興味ないし」 「ほんとに?女の子には興味あるの?」 「そりゃあるよ」 「今付き合っている子いるんだっけ?」 「いや、いないけど」 「どんな子がタイプ?」 「熟女じゃないことだけは確かだな」 僕は笑いながら答えた。
けれどもこの展開はなんだろう。
少しいい感じのようにも思えた。
「そうだな、明るくてショートカットで、背は160くらいで、オシャレな子がいいな」 まさしく彼女を当て込んで言った言葉だった。
「あ、あたしに近いね」 屈託のない笑顔で顔を覗き込まれたもんだから思わず赤面してしまった。
そしてそのまま会話を続けることは出来ず、駅まで2人黙ったまま歩き続けた。

二人の濃密なスケベな記憶